リフト代がタダになる?リフト券が無料でもらえるって本当?

navigatorリフト代が無料なら毎日でもゲレンデに行きたい!

ラララン♪

「雪マジ!19」とは、なんのこと?

2011年12月初旬、今シーズンのスキー場のオープン日がいつなのか確認しようと思ってスキー場のホームページを開いてみると「雪マジ」というとても大きなバナー(広告)が目に飛び込んできました。「この冬19歳の人限定でリフトが無料!」とビックリするようなことが書かれています!?

「雪マジってなに?」

スキー場でスキーやスノボを楽しむにはリフト券が必要であり、リフト券(1日券)はスキー場によって値段は違いますが3千円から4千円くらいというところが多いのではないかと思います。わたしの場合は「今シーズンはガッツリ滑りまくろう!」というときは35,000円くらいでシーズン券を購入して、シーズン中に50回くらい出かけたこともあります。ひとくちにシーズン券と言っても、スキー場によっては4~5万円台の価格設定のところもあります。

つまり「雪マジ!19」は19歳限定ではありますが、今シーズン中のリフト代金が無料になるということで、スノーボード好き、スキー好きの”19歳以外の人”にとってはうらやましい!!なんとかしてその恩恵に与(あずか)りたい驚きの企画です!

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雪マジ!19のウェブサイト(http://www.jalan.net/yukimaji19/)を見ると、「日本全国80以上のゲレンデが19歳のリフトをタダにします!」とあり、北海道から九州まで全国のゲレンデで実施するそうです。ただし19歳限定の企画なので1992年4月2日から1993年4月1日生まれの人なら社会人・学生・その他誰でも申込みが可能であり、2011-2012年冬季シーズン期間が対象となるとのことです。

ものすごい企画です!スノーボードを始めて10年以上経過しましたが、スキー場利用者にとってこれほどお得な、しかも全国規模の企画は、わたしが知る限りでは過去に聞いたことがありません。ひとくちに「リフト無料」とは言っても中身をよく読むと「全日(すべての日)無料」「特定日以外無料」「平日無料」「ナイターのみ無料」という4つのパターンがあり、各スキー場によって対応は異なるようです。

大変すばらしい企画だとは思いますが「なぜ19歳限定なの?」「なぜ無料なの?」「誰がリフト代を負担するの?」という疑問が浮かんできます。

「雪マジ!19」は、なぜ19歳限定なのか

「雪マジ!19」は株式会社リクルートじゃらんが主催する企画で、雪マジのFAQには「なぜ19歳限定なのか?」という質問に対して以下のように回答しています。

本キャンペーンは、スキーエリアへの中長期的集客の増加を目的としています。スキーエリアへの集客は、地域の活性化・雇用創出などの面からも重要な課題です。スキー・スノーボードなどのスノーアクティビティは、年齢が上がるにつれ新規参加される方は少なくなる市場です。

つまり、最初にスタートするときに最大多数を獲得する必要があります。(株)リクルートじゃらんリサーチセンターでは、2011年1月に3万人に対するインターネット調査を行い、19歳前後の時代に、友人とスキー場に行くことがその後のスキーエリア訪問を左右しているという仮説に至りました。

そのため、全国のスキー場で連携し、19歳層を徹底的に優遇することで、将来も含めた需要創出に取り組むことになりました。若い方々が地域へ出かけることは、日本の各地の地域活性面からも重要です。ぜひ、10代最後の冬に、日本各地のスキーエリアにおでかけください。

つまり現在19歳の人たちを集中的にゲレンデに向かうような”仕掛け”をつくって、今後の長期的な利用促進を計りたいということのようです。非常に興味深い提案でありリクルートという会社の実行能力などはさすがだと思います。

利用する側にとってリフト代無料というのはうれしい限りですが、負担は誰がしてくれるのでしょうか?

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「雪マジ!19」の負担はゲレンデ(スキー場)という事実

今の時代、無料と聞くと「危なくないの?」「怪しくないのかしら?」と、どうしてもその仕組み・裏側が気になります。なぜリフト代が無料となるのかということについても、「雪マジ」のFAQに記載されていました。

「19歳無料」については、趣旨に賛同いただいたゲレンデの負担となっております。「19歳」の皆様を、ゲレンデが大切な顧客として考えているというメッセージを伝えるために、リフト券無料を実施しております。

”ゲレンデ(スキー場)の負担”と明記されています。「雪マジ!19」の企画を初めて見たとき私の勝手なイメージとしては、主催するじゃらん(株式会社リクルート)側がスキー場に対して金銭的なバックアップを行うものだと思っていましたがそのようなことは無いようです。

利用者が支払うリフト代金というのは、どのスキー場にとっても貴重な収入源であると思います。仮に1日券が3千円として100人が利用した場合30万円の収入です。雪マジによって将来的にスキー場の利用者となってくれる可能性はありますが1日30万円、1ヶ月で900万円もの収入を得られなくなるというのは、スキー場側としても難しい判断なのではないでしょうか。

これに関しては「雪マジ!19」の企画を担当した、じゃらんリサーチセンター(JRC)研究員の加藤 史子さんは以下のように説明しています。

・雪マジ!19は、「値下げ」「デフレ」ではなく、スキー業界にとって最も重要な「エントリー層」を戦略的に囲い込む仕掛けである。

・「半分空席」でも「満席」でもリフトを動かすコストは同じである。

たしかにスキー場のリフトは利用者が数人程度しかいないガラガラの状態でも、逆にリフト待ちの行列が出来るくらいの満席状態でもスキー場のリフトを動かすための経費(リフトの管理や監視などのための人員、電気代など)は変わりません。つまり雪マジの企画がなければ本来スキー場に来ていなかった人達が、雪マジによってスキー場に来ることになり、その結果これまでは空いていたリフトの席を埋めているに過ぎないという理論のようです。

雪マジの利用者というのは今シーズンに関してはスキー場に利益をもたらさなくても、19歳のときにスキー、スノーボードを思いっきり楽しんだことで、この後長期にわたってその人たちはスキー場にお金を落としてくれる(利用してくれる)ことになるのではないかという仮説に基づく壮大なプランです。

※厳密には今シーズン「雪マジ」でスキー場に来た人たちも、食堂や売店などのスキー場に付帯する施設やスキー、スノーボードのレンタルを利用したり、場合によっては宿泊などもされると思いますので、スキー場及び周辺施設にまったく利益をもたらさないというわけではありません。

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それではすべてのスキー場が「雪マジ!19」に参加するものかと思ったら、決してそうではないようでそのあたりを次のページで考えてみます。